変数
プログラムで表現される具体的な概念は、変数と呼ばれる。気温のような値や、自動車のエンジンなどのより複雑なオブジェクトも、プログラムの変数になることができる。
変数の主な目的は、プログラム内の値を表すことだ。変数の値は、その変数に最後に割り当てられた値だ。すべての値は特定の型であるため、すべての変数も特定の型である。ほとんどの変数には名前があるが、一部の変数は匿名だ。
変数の例としては、学校の生徒数という概念が考えられる。生徒数は整数なので、int
が適切な型であり、studentCount
は十分に説明的な名前だ。
Dの構文規則によると、変数はその型に続いてその名前で導入される。プログラムへの変数の導入は、その変数の定義と呼ばれる。変数が定義されると、その名前はその値を表すようになる。
このプログラムの出力は次の通りだ。
生徒は0人いる。
この出力からわかるように、studentCount
の値は0だ。これは、前の章の基本型表に従っている。int
の初期値は0である。
studentCount
は、その名前として出力には表示されないことに注意。つまり、プログラムの出力は"There are studentCount students"ではない。
変数の値は、=
演算子によって変更される。=
演算子は、変数に新しい値を代入するため、代入演算子と呼ばれる。
生徒は0人いる。
現在、200人の生徒がいる。
変数の値が変数の定義時に既知の場合は、変数を定義すると同時に代入することができる。これは重要なガイドラインだ。これにより、変数に意図した値を代入する前にその変数を使用することができなくなる。
100人の生徒がいる。
演習
"20ユーロを2.11のレートで両替しました"と表示するための2つの変数を定義しよう。小数点以下の値には、浮動小数点型double
を使用できる。